PC104Dの存在理由
1.制御用の組込み装置で困っていることはありませんか?
● 組込み形態に適当な制御材料が欲しい.
(デスクトップ筐体に組込み または 機械装置の一角に収容するなど)
■PCを制御に使っている.
●PC (PCI busなど) では大きすぎる.
●デスクトップにはまとまらない.
■PLC(シーケンサ)を使っている.
●デスクトップ形の組込には向かない.
●PLCではラインアップの選択肢がメーカーに限られる.
■PC/104を使っている.
●小型だが配線がしにくい.
●スタック数がすくない.
2. PC/104について考えます
PC/104 の長所と短所
■長 所
(1) 小型機器 或いは 装置の組込み用コントローラ向き.(ボードサイズ 90
x 96mm)
(2) Stacking 方式によりback
plane lessであるので堅牢.
(3) 標準bus(ISA)である.スループットが不足の場合は PC/104-PlusによるPCI busも構成できるPC/104ボード
もある.
(4) PCでプログラム開発し,down
loadしてディバグそして実行が容易.
(5) ベンダが多く,製品種類が豊富.
(6) OS環境も小型制御用としてμITRON,
Linux, Windows CE, DOSなどが可能.
■短 所
(1) 配線とコネクタ問題
●配線がまとめにくい
●コネクタのクランプが頼りない.特に信号の多いボードはコネクタの出方が3方向にわたる.
●総じて,コネクタのアクセス面が守られていない製品がある.
●パネルのある組込み用にはフラットケーブル用コネクタのみでは利用が限られる.
●標準3.5”サイズボードはコネクタ面が決まっている.(ケーブルコネクタ仕様)
PC/104のコネクタ形式と相性がない.(フラットケーブル対 丸ケーブル)
(2) 重ね数に制限4〜5枚と云われています.
●実際はCPUボードと相手の104ボードのドライブ能力のスタック数の問題です.この関係
から少ないものは4〜5枚,優れたもので10枚以上と云われています.
●PC/104サイズのボードを10枚程度スタックされると振動が気になってきます.(高さ約180mm)
3.こんな不満を解消する PC104D (ダブルサイズPC104) を提案します.
■PC104Dの構造上の基準は
●PC104の2倍余りのサイズです.
●CPUボードとして PC/104 および 3.5インチCPUボードが上部にスタックされます.
●コネクタのアクセス面は筐体面としてパネルを付すことが出来ます.
●デスクトップ および 棚などに 組込み収納がまとまる構造です.
■PC104Dのシステム構築上の期待は
●ボードの選択肢が広い ・・・・・・・・・・ 通常のPC/104ボードがスタック出来る.
●スタックが2倍取れる効果がある・・・・ PC104DとしてはPC/104の2倍実装面積があるのでスタックが2倍
取れると同等の効果が得られる.
●OSは組込み用として ・・・・・・・・μITRON,
Windows CE, Embedded Linux, DOS などが使える.
■今回リリースのPC104Dボードは
●4軸モータ制御+DIO16/16 ボード
●DIOボード 2種類 (1)(32IN/32OUT)
(2)(32IN/32OUT+16IN/16OUT)
●電源ボード 2種類 (1)15W
+12V出力電源搭載 (ハードディスク用電源に適す)
(2)15W
±12V出力電源搭載 (アナログボード用電源に適す)
4.PC104D はPC/104の長所を生かし短所を克服
■Form factor
■PC104D form factor のコンセプト
(1) 上図の左位置に主のPC/104 コネクタを実装.
(PC/104コネクタをダブルに配置する場合は図の点線の位置に第2のPC/104 コネクタを配する.)
(2)
主のアクセス面は上図の 方向とする.
(3) PC104Dボードのアクセス面に直接パネルが取付可能な位置にコネクタを配する.
(4) コネクタは丸ケーブルコネクタ および フラットケーブル用コネクタが採用できる配置を考慮する.
(5) 主のPC/104 コネクタには PC/104 CPUボード(注1) および 3.5”サイズ CPUボード(注2) が使用配置できる.
(注1),(注2) 標準基板形寸であるPC/104および3.5”サイズを云います.(form factorが崩れている製品もあるので注意します.)
(6) PC/104-Plusを採用する場合,あるいは3.5”サイズCPUボードを採用する場合のstacking
配置は次図の
ようにする.
Hivertec Inc. (2004.11.11),(2004.12.24)